睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは?
睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)とは、睡眠中に何度も呼吸が止まる病気です。
日本人の2~4%、約240万人がSASに罹患していると言われていて、とても身近な病気です。
原因はさまざまですが、気道(空気の通り道)が閉塞してしまうことが大きな要因として考えられています。
高血圧や糖尿病などの生活習慣病を患っている方では、さらに高い率でSASを合併していることが分かっています。特に、薬が効かない高血圧(薬剤抵抗性高血圧)の方では、約80%の方がSASを合併しており、SASは薬が効かない高血圧症の一因として考えられています。
とても重要な病気ですが、睡眠中のことですのでご自身では気づきにくいのがSASの特徴です。
ご家族やベッドパートナーなどから睡眠中の「無呼吸」や「いびき」を指摘されたような場合、また下記のような症状にお心当たりがある場合は、お早めに受診をされ、検査を受けることをお勧めします。
- いびき
- 家族から息が止まっていると言われる
- 日中の眠気
- 苦しくて目が覚める
- 夜トイレに何度も起きる
- 口が渇く
- 胸焼けがする
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の合併症
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状として実感できるものは、「いびき・無呼吸」などしかありませんが、「たかが睡眠中のことだから・・・」と放っておくと、高血圧・心臓病・脳卒中・糖尿病といった生活習慣病を引き起こす危険性が潜んでいます。
また、日中の眠気が原因で、交通事故などの労働災害も引き起こしかねません。
質のよい睡眠がとれないことが原因で、日常生活に様々な影響を及ぼしている可能性がありますが、きちんと検査する事で診断可能です。
どんな検査が必要?
当院ではご自宅で簡単に行なえる簡易的な検査が可能です。
お休み前に小型の機械とセンサーを装着して頂き、一晩の睡眠状態を確認します。
検査結果により、更に詳しい検査が必要な場合、専門の医療機関への紹介も行っております。
健康保険が適用になります。
金額がご心配な場合は、窓口でご相談下さい。
治療法について
治療法は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の原因、また患者さま個々の状態に応じて選択されます。
CPAP(シーパップ)治療
睡眠中の気道閉塞を防ぐために、専用の鼻マスクを取り付け、機械から陽圧な空気を送り込む治療法です。
世界的にもSASの治療として普及しています。
中等症以上の方の場合は健康保険の適用となります。
金額がご心配な場合は、窓口でご相談下さい。
当院から機械をお貸し出しし、ご自宅で治療を行なうことができます。毎月1回、外来にお越し頂き、機械のご使用状態や睡眠状態を主治医とご相談いただきます。
機械の使用についてのご不明点についてはスタッフがサポートいたしますのでご安心ください。